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詩と映画と日記

詩と映画と日記

ニュー・シネマ・パラダイス

監督
ジュゼッペ・トルナトーレ

配役
フィリップ・ノワレ
ジャック・ペラン
マルコ・レオナルディ
アニェーゼ・ナーノ
プペラ・マッジオ
ブリジット・フォッセー




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パラダイス座

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アルフレードとトト

映画が大好きだった少年トトは
今は成功して映画監督となっていますが
30年も故郷のシチリアの土は踏まず
ローマに住んでいます

或る日,母から
アルフレードが亡くなったと
知らせがきました

お葬式にはきっと帰ってくると
母は信じていますが

30年も帰らないとトトを
お葬式に呼び戻すアルフレードとは
いったいどんなひとだったのでしょう

故郷はシチリアの小さな村で
イタリア本土とは風景がまるで違い
言葉も違います

「山猫」や
「ゴッド・ファーザー」の
場面が思い起こされます

亡くなったアルフレードは
同じ映画を100回も見るという
村の映画館パラダイス座の
映写技師でした

映画が唯一の娯楽だった頃ですから
村の男も、女も、子どもたちも
本気で涙をこぼしたり笑ったりして
映画を楽しんでいました

当時、上映の前には
必ず牧師さんが下見をして
キス・シーンなどのラブシーンは
技師がカットする決まりでした
ですから上映のときには
ここぞと言う場面は切れているのです

幼年時代のトトは
この切り取られたフィルムが
欲しくてたまらず
アルフレードにまつわりついて
端くれを手に入れようとしますが
アルフレードは言います
"""フィルムは、おまえにやる
でも預かっておく"""


父を亡くした悪戯者のトトに
アルフレードは手を焼きながらも
息子のように可愛がります
自分のようなつまらない男になるな
学校に行って勉強をしろと諭します

令嬢との恋や
兵役がありました

随所に現れる
懐かしい映画の1コマと
一瞬現れるスターたちが
楽しくてたまりません

ジャン・ギャバン
クラーク・ゲーブル
ジョン・ウェイン
エロール・フリン
アリダ・ヴァリ
リタ・ヘイワース
ブリジット・バルドー
そのほかイッパイ

オレゴン魂
望郷
揺れる大地
そのほかイッパイ

なかでも特に嬉しかったのは
二度と見ることは出来ないと諦めていた
「ユリシーズ」のひと場面です

カーク・ダグラスのユリシーズと
ロッサナ・ポデスタのナウシカが
懐かしく思い出されました

「アンナ」も、嬉しかったです
シルバーナ・マンガーノと
ヴィツトリオ・ガスマンが
マンボを踊りまくります

何とかして見れないものかと
願っていた作品の一場面に出会えて
感激でした

短い出演ですけど
大切な役柄の再会のエレナは
「禁じられた遊び」の愛らしい少女
ブリジツト・フォッセーでした

物語が進んでいくにつれて
楽しさが感動に変わっていきます

トトは30年の歳月を経て

大きな大きなアフレードの愛

まだ若く美しかった母が
トトのために再婚もせず生きた愛

故郷への愛

初恋のエレナへの愛

山からの水が
湧き水として噴き出すにも似た愛が
トトの心を満たしました

見ている私の心も
感動で満たしてくれました

音楽も素晴らしいですし
涙を堪えることが出来ません
心を洗ってくれる作品です

最後にアルフレードの形見で
また笑い、泣きました
映画好きの私には宝物の作品です




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